よくいろんなところで、「姿勢は大切」「姿勢を正しなさい」「猫背はよくないよ」…と姿勢に関する言葉を耳にする機会が多いと思います。
そもそも「姿勢」って何かご存じですか?
ここでは姿勢とは…から、なぜ姿勢が悪いといけないのか、どうやったら良くなるのかについてご紹介いたします。
そもそも姿勢とは?
一般的には「体の構え方」というざっくりとした認識だと思いますが、言葉の意味を調べてみると、「姿勢=頭部,体幹,四肢の相対的位置関係」とあります。
ポイントは「相対的」という点です。
正しい姿勢とは、「複数の部位がそれぞれ良いバランスで配置されている状態」、
悪い姿勢とは「複数の部位がそれぞれアンバランスの状態で配置されている状態」ということが分かったと思います。
姿勢が悪いとどうなる?
血流悪化
姿勢が悪いと、血の流れも悪化します。
血流が悪化すると様々な症状の原因にもなりかねないため、最大のリスクともいえるかもしれません。
首こり、肩こり、腰痛、股関節痛
首、肩、腰、股関節はそれぞれ正しい姿勢をとるために頭、体幹、四肢をつなげる重要な役割を持っています。
もし姿勢が悪くなると、頭、体幹、四肢をつなげる部位に歪みが生じ、血流が悪化します。
その結果として各部位の痛みに繋がるです。
骨格、容姿(猫背、ストレートネック、反り腰)
姿勢の悪化は骨格、容姿にも影響します。
特に成長期の子供が日常的に悪い姿勢でいた場合、骨格も、悪い姿勢にあわせ、成長してしまします。
親が子供に対し、「姿勢が悪い」と注意するシーンをよく目にしますが、それは子供の将来のことを考えて言っている場合がほとんどだと思います。
内臓機能低下
姿勢の悪さは内臓機能にも悪影響がでます。
例えば、猫背で前かがみの姿勢で長時間いると、内臓が圧迫されて胃腸に負担がかかります。その結果、逆流性食道炎や便秘のような消化器障害を引き起こす可能性もでてきます。
呼吸が浅くなる
姿勢が悪くなると、肺を圧迫するため、深い呼吸ができなくなります。
人は呼吸を通じて空気中の酸素を体内に取り入れ、二酸化炭素を排出していますが、この根本的な生存のための行為にも影響が出てしまうです。
例えば、人がスマホを操作するとき、背中を丸め、前かがみになります。
この状態は、肺が圧迫されるため、息を深く吐いたり吸ったりできなくなっています。
集中力低下
呼吸が浅くなると、脳への血流も減少し、頭の働きが鈍くなります。
その結果、集中力の低下などの症状に現れます。
東京大学の池谷裕二教授も「集中力は姿勢と筋力の影響を強く受けているため、姿勢が悪くなると集中できなくなる」と言っています。
悪い姿勢での勉強は非効率とも言えますね。
姿勢が悪いと、様々なところに悪影響が出ます。このような状態では、幸せな人生をおくるのは非常に難しいです。
「いい人生を送るために、まずは良い姿勢を身に付けることが必要」といえます。
姿勢が悪くなるのはなぜ?
長時間同じ姿勢で過ごす
長時間、同じ姿勢で過ごすと、筋肉は硬化します。
今の時代、スマホをよく使っている方が多いと思いますが、スマホ使用時は意識している方を除き、ほぼ例外なく前傾姿勢になっています。
スマホを長時間動かずにひたすら触りつづける行為は、姿勢が悪くなる原因です。
筋力低下
人間の頭の重さは、体重の約10%、大体5-7㎏程度の方が多いと思います。私たちはこの頭を無意識的に支えていますが、実際には首、肩甲骨、お腹、足…全身の筋肉でしっかり支えているのです。
この頭の重さを支えるために、絶妙にバランスをとっている筋肉の衰えも姿勢悪化に直結します。
姿勢を改善する方法
座る時間を減らす=立ち時間を増やす
基本的に「座っている時間は身体に毒」と考えていただいた方がいいです。
身体を動かさず、長時間座りつづけていると、それだけで身体は固くなり、血流も悪くなります。
改善策としては、シンプルに「座り時間を減らし、立ち時間を増やす」です。
PC仕事をしている方は、「どうしても座る時間を減らすのは無理だ」と思われる方もいるかと思いますが、その場合、スタンディングデスクを検討されるのも一案です。
私も、コロナの影響で直近リモートワークが増え始めてこともあり、スタンディングデスクを買って仕事をしています。
座って仕事をしているときと比べ、肩や首はほんとに楽です。
足はそれなりに疲れますが、普段使っていない足の筋肉強化にもつながると実感してます。
1日の中で、立っている時間の割合を増やしましょう。
PC・スマホ使用時、画面の位置を目の高さまで上げる
PCやスマホを使うときは、画面の位置を目の高さまであげましょう。
画面の位置が目線より低いと体が前傾になります。その状態で長時間同一姿勢でいると体が硬化するからです。
対策として、PC作業時は「PCの下に台を置く」、スマホ使用時は「スマホ画面を目の高さにくるまで持ち上げる」ことです。
意識していきましょう。
身体を傾けざるを得ないときは、定期的に逆の動きを取り入れる
どうしても前傾で作業をしなければならないときは定期的に逆の動きを取り入れましょう。
例えば、前屈みでPC作業をしなければならない時、「30分経ったら上を向く」、「休憩時に外を歩いて空を見上げる」などです。
個人的におすすめなのは、
「外を歩いている時、信号待ちの際、必ず空をゆっくり見上げる事」です。ほんの10秒程度でも、首の筋肉が緩んでいるのが実感できます。
逆の動きを定期的に取り入れるだけで、体の状態は大きく変わってきますよ。
筋トレ、運動をする(体を思いっきり伸ばし、縮める動きをいれる)
最後はシンプルです。動きましょう。
ポイントとしては、短時間でも構わないので、思いっきり体を動かすことです。
全く運動していなかった人が、いきなり運動しよう!と一念発起しても、そもそも時間を確保することすら難しいかと思います。
そんな方にお勧めなのが、短時間で思いっきり動くことができ、筋力も付けられる「HIIT(ヒット)」トレーニングです。
HIITトレーニングとは、高強度インターバルトレーニング「High-Intensity Interval Training(ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング)」の略です。ポイントは短時間でも、全力で行うことです。
詳細は本記事下部にわかりやすい参考動画を掲載しますので、ご覧ください。
姿勢改善を助けてくれる健康グッズ
①PCスタンド(PC・タブレットの高さ、角度調整)
②モニター台(PC・タブレットの高さ調整)
③ランバーサポート(背骨本来のS字曲線を支えるクッション)
まとめ
「いい姿勢をとる」ことは、「これからの人生に長期投資すること」と同義です。今日から始めましょう!
参考
hiitトレーニングとは
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